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神医
人は彼を神の左を持つと言う。また別の人は悪魔の右手を持つと言う…… 麻酔医『心拍が低下してきた』 執刀医『昇圧剤は?』 麻酔医『とっくにやってる。これ以上は無理だ。おい、輸液をもっと持ってこい。出血はどうだ?』 執刀『おおむね抑えたが……』 先輩「おまたせ。この絶望的な戦いを、よく持ちこたえた。あとは俺に任せろ」 執刀医『先輩先生!』 先輩「彼に家族は?」 オペ看A「はい。外で待っています」 先輩「なら伝えてやれ。大丈夫だって。さあ、始めようか!」 理沙助教授「先輩先生、おやめなさい。この患者はとても助けられない」 先輩「邪魔すんな。手伝わないならすっこんでろ」 理沙助教授「リスクがありすぎます。直ちにオペを中止してください。この患者を救えなくても、誰も非難しません」 先輩「あんた、医学部で何を学んだんだ? 論文と医局の政争に首を突っ込みすぎて、ヒポクラテスの誓いを忘れたか?」 理沙「……」 先輩「俺ならできる。俺ならこの患者を助けられる」 執刀医『(すごい吻合スピードだ…)』 先輩「俺っていい奴なんだよなぁ。この手で救える命は見過ごせないんだ」 7・8枚目: 先輩「どうだ? 俺はお前らが死人と扱う人間も蘇らせられる!」 理沙「まるで、アスクレピオス気取りね」 先輩「今頃知ったか?🤣 俺が恐れるのは絶対の死をもたらす冥王ハデスだけだ」 9枚目: 先輩「お任せください。あなたを執刀するのは至高の外科医です」