天使の輪
この仕事についてからの俺はどうもお節介だ。 それとも、かつての自分に重ねているのだろうか。 「おい坊主」 老婆を囲む集団から少し離れた位置で、遠慮がちに立っている少年に話しかける。 「あれはお前の婆ちゃんだな? 婆ちゃんに感謝してるなら、今日中に『ありがとう』と伝えておけ」 「どうして?」 「とにかく、そうしておけ」 今夜、老婆は死んで天使になる。 だがそれを少年に言うことはできないのだ。 ▼Aipictors DicordのAI画像文芸部チャットはこちら▼ https://discord.com/channels/1069968879272595476/1176767251362349108