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自転車金髪生足と
今日は、昨日とはうってかわって良い天気である。 寒さはむしろ厳しいぐらいだが・・・・・・ この寒さにもかかわらず、皇居周辺を自転車、ロードレーサーで走っている人々もいる。 「軍曹、いい天気ですね!!」 街を歩いていた富士見二等軍曹は、聞きなれた声に振り返ってぎょっとした。 「しょっ、少尉……、そんな(恥ずかしい)格好で大丈夫なんですか?」 少尉の色白できめの細かい両脚は、むき出しになっている。 濃紺の下衣との対比が眩しく、体の線が強調されている。 自転車にまたがり、脚を上下に回転させるとなるとなおさらだ。 勿論、この寒空に、空気を切って走ったら、太ももは見事に体を冷やすラジエターとして働くだろう。 「えっ、だって気持ちいいし」 「はっ……!?」 ブロント少尉の言葉にドン引きする富士見二曹。 (へっ、変態娘だった……) 「風を全身で感じ取ると、空気と一体になっているみたいで気持ちいいんですよ、ってあれ? 軍曹、顔が赤いですよ。どうしましたか?」 (こっ、この天然娘……) 富士見軍曹は、寒さも忘れて開いた口が塞がらなかった。