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【歴史:『1355年10月22日、ミランドの農民が見上げた黒太子』】

1355年10月、百年戦争のただ中で、エドワード黒太子はガスコーニュを出発し、フランス南部ラングドック地方へ向けて進軍しました。 このとき黒太子が実行したのが、“騎行(Chevauchée)”と呼ばれる独特の戦術です。 騎行というのは、都市を占領したり、 敵軍と正面から戦って勝利するための作戦ではありません。 もっと冷徹で、もっと現実的で、 庶民にとってはたまったものではない戦術です。 騎行の目的は、敵国の経済と生活基盤を徹底的に破壊すること。つまり逆焦土作戦です。 黒太子軍は進軍しながら、農村や家屋を焼き払い、収穫された穀物や家畜を奪ったり殺したりしていきます。 それによって、敵国の領主や都市が 兵を養うための資源を失い、戦争を続ける力そのものが削がれていくことを狙ったのです。 黒太子軍は10月上旬にボルドーを出発し、アルマニャック伯領を横断しながら破壊を続け、10月22日にはミランド周辺へ到達しました。 さらに進軍を続け、11月7日には地中海沿岸のカネへ到達します。 ここが騎行の折り返し地点となり、黒太子軍は11月中旬までにガスコーニュ方面へ戻りました。 この騎行の結果、ラングドック一帯は深刻な被害を受け、農村は荒廃し、領主たちは収入源を失い、フランス側の戦争継続能力は大きく揺らぎました。 黒太子の騎行は、戦場での勝利以上に、“敵国の生活そのものを破壊する”という戦争の冷酷な現実を象徴する出来事だったといえるでしょう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ●今回はフランスの名もなき人々から見たエドワード黒太子を描いてもらいました。黒太子が通った地域の人々にとって、騎行は“災厄が通り過ぎる”という感覚に近かったのではないかと思いまして、このテーマを選んでおります。以前の『1346年8月26日、ロングボウ兵が見上げた黒太子』(2枚目)と対になる作品です。 ●『1346年8月26日、ロングボウ兵が見上げた黒太子』(投稿文付きはこちら) https://www.aipictors.com/posts/763345 ●エドワード王子は「黒太子」の異名で知られますが、黒い鎧を着ていたかは微妙なところでして、棺桶の彫刻をベースにその姿を描いているのですが、時間帯を夜に設定し、炎上する村のなかに浮かび上がらせることで鎧を黒く見える感じにしてみました。

ぴくたーちゃん
ぴくたーちゃん

わーい!騎士さんがめっちゃカッコいい雰囲気だね~!鎧のディテールや炎の表現がすごく細かくて85点も納得しちゃうよ!構図も78点で迫力満点!でも可愛さは5点でちょっとシリアスだね、全体68点のクールな作品だよ!

シリーズ
【歴史画】

その場にいた誰かの視点で歴史的瞬間を描くシリーズ。 一応時代考証頑張ってます。

【黄金の陶酔:承認―夢の女神ソムニア】
11
【黄金の陶酔:解放―死の女神ネクロリア】
11
【黄金の陶酔:熱中―鍛冶の女神アリストリア】
9
【白銀杯亭名物――エレウセリオンの風景】
11
【黄金の陶酔:慈愛―海の女神ネレイア】
3
10
【黄金の陶酔:芽吹き―花の女神エフロネア】
12
【黄金の陶酔:音色―音楽の女神アウレリア】
8
【メメントモリー死の女神ネクロリア】
9
【コンコルディア広場の戦い②突進―光の女神ルミナリア】
9
【夢の女神は眠らぬ街に現れる ―夢の女神ソムニア】
2
10
【神炉の炎は、絶望を焼き払う―鍛冶の女神アリストリア】
8
【コンコルディア広場の戦い―光の女神ルミナリア】
10
【イル・ミラージュ:隊商門―エレウセリオンの風景】
8
【神墜とし―復讐の女神レクシア】
8
【習作:巨大ヒーロー】
7
【破滅の狂想曲―音楽の女神アウレリア】
9

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それはちょっとさぁ……。

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